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「ピカッと草津」山田学区の地域づくり 3年間の物語

山田学区社協2025年07月01日

在宅サービス訪宅時の駐車場問題から創る地域包括ケアシステムの構築
~生活支援体制整備事業の新たな地域づくり~

 山田学区では、令和4年度から3年間に渡り医療福祉を考える会議において「ピカッと草津」に取り組んできました。

 サービスに対する理解が進んでいないために苦情や通報をされるという事業所が抱える在宅サービス訪宅時の駐車場問題を切り口に、段階を踏みながら時間をかけて地域がサービスを我が事に感じていただくように理解を広げました。

 その結果、地域の方たちの声掛けから山田学区の事業所が活用できる「地域助け愛応援駐車場」が生まれました。

 また、事業所同士、地域と事業所、それぞれが顔の見える関係になり、困りごとを相談できる場が強固なものになりました。

山田学区 3年間の歩み

テーマを設定し、段階的に在宅サービスの理解を広げる Story1 在宅化の現状を知る ・在宅高齢者が増えていく ・サービスの必要性と地域理解の大切さ Story2 事業所の困りごとを知り、地域でできることを考える Story3 ピカッと草津の周知・拡大 ・利用できそうな駐車場をみんなで出し合う ・利用できそうな場所に呼びかけ Story4 できることを形にしていく ・地域助け愛応援駐車場リストを作成 ・駐車場運用方法検討
Story1 在宅化が増えていく現状・駐車場問題を知る 第23回山田学区医療福祉を考える会議 気づき 我が事 ・こんな課題があることを知らなかった。 ・在宅サービス、苦労して担っていただいているのだなぁ。 ・まず町内の人の理解を。安心して介護が受けられるように。 ・うちの町内も停めるところ少ないな。 ・自らも年齢を重ねるし、介護を受けることは他人ごとではない。自分事として考えないと。

①ピカッと草津の取組について

②事業所の声を聞いてみよう

③フリートークワークショップ~どう感じましたか。自由に語り愛ましょう~

 在宅化が増えていく現状や駐車場問題があることをまずは知っていただき、駐車場問題について感じたことを自由に語り合っていただきました。

 参加した多くの方から在宅化が増えていく現状や駐車場問題を知ったことで「事業所が苦労しながらサービスを届けていること」や「そういえばうちの町内も停める所少ないな」という気づきがありました。介護を受けることを、他人事ではなく我が事として受け止めてくださいました。「気づき」は地域福祉活動の一歩になります。

Story2 事業所の声を聞く・地域と事業所の関係性づくり 第24回山田学区医療福祉を考える会議 事業所 ・医療福祉を考える会議に参加して声を発信することが大切だと思った。 ・地域のみなさんが意欲的に行動してくださることがありがたい。 ・町内会長さんから困ったら言ってと声をかけてくれてうれしかった。 地域 ・「助けて」って言ってくれたらなんぼでも動くよ。 ・そんな深刻な課題があるならなんとかしないといけない。 地域と事業所のつながり

①知ってそうで知らない事業所の声

②「地元だから分かる!ここどうだろうワークショップ」

 事業所から経験談や駐車場問題の事例を話していただくことで住民の理解が進んでいないことを知っていただきました。

 そのお話を聞いた町内会長さんが「助けてっていってくれたらなんぼでも動くよ」と言ってくださり事業所さんからは、それがうれしかったという声を聞きました。

 事業所さんたちからも「この場に参加し地域のみなさんに自分たちも声を発信していくことが大切」だと感じていただき、少しずつですが事業所と地域が課題を共有し「助けて」と言いあえる関係性が構築されました。

 ワークショップで地域住民だからこそ分かる・知っている停められそうなところ(空き家・お店等)を学区社協のメンバーが作成した大きな地図をみんなで囲みながらお話をしていただきました。

 お話をする中で「ここなら声をかけることができるよ」「うちの自治会館停めてもいいよ」などの会話が生まれ、呼びかけを強制せずとも自然と地域が主体となって解決のための案を出してくださいました。

Story3 地域でできることを形にしていく 第25回山田学区医療福祉を考える会議 ・町内でチラシを回覧するよ ・町内で全戸配布するよ ・地域サロンの人達にチラシを渡して話するよ ・日頃から隣近所でコミュニケーションをとり相互理解を図ることが必要 新聞 492枚 チラシ 71枚 みなさんが持って帰って周知してくださいました 意識が変わる 広げていく

①これまでのStoryのふり返り

②事業所から聞く駐車場問題の現状

③山田学区社協の思い

④理解を広げていこうワークショップ~誰もが安心して住み続けられる地域にしていくために~

Story3では、地域から出席してくださる役員さんが変わったことでもう一度丁寧に課題を知ってもらおうと振り返りや事業所の声をもう一度地域に届けました。理解を広げていこうワークショップでは、地域でできること、地域に理解を広げるためにはどうしたらよいのかをし合っていただきました。町内会でチラシを回覧・全戸配布するよという声が挙がったり、地域サロンの人達や隣近所にお話するよという声もあがりました。新聞492枚、チラシ71枚みなさんが持ち帰り、周知啓発をしてくださいました。

新聞とチラシの回覧・全戸配布の様子

山田学区地域助け愛応援駐車場誕生秘話

・町内会長が隣保館をすべて停められるように足を運んで呼びかけをしてくださいました。

・ピカッと草津の新聞を全戸配布や回覧をして理解を広げてくださいました。

・医療福祉を考える会議に参加した町内会長が一軒一軒周り個人のお家に停められるよう呼びかけを行ってくださいました。

・事業所がよく駐車違反の切符を切られている団地の近くの空家に学区社協のメンバーが停められるように呼びかけを行ってくださいました。

・Story3の後、会議参加者が自治会館など使えるように町内会長にお話しにいってくださいました。

・学区社協メンバーが自治会館を使えるように町内会長にお話をしに行ってくださいました。

地域助け愛応援駐車場誕生の裏側には地域のみなさんの努力があります。また、貸主の方も駐車場を快く貸してくださいました。これは、地域のみなさんの優しさが詰まった宝物です。 地域助け愛応援駐車場 ~ありがとうは心のパスポート~

Story4 地域助け愛応援駐車場の贈呈式

①「ピカッと草津」山田学区の物語

②地域でどんな動きがあったのか

③地域から事業所へ「地域助け愛応援駐車場リスト」の贈呈式

④事業所からリストの活用方法について

⑤「みんなで花を咲かせよう」ワークショップ

★ピカッと草津の取組を聞いて感じたこと

★どんな地域にしていきたいか

地域から事業所へ「地域助け愛応援駐車場リスト」の贈呈式の様子01

事業所からのありがとうメッセージ

地域から事業所へ「地域助け愛応援駐車場リスト」の贈呈式の様子02 「みんなで花を咲かせよう」ワークショップの様子01 「みんなで花を咲かせよう」ワークショップの様子02

 ストーリー4では、地域から事業所へ完成した地域助け愛応援駐車場の贈呈式を行いました。事業所の「助けて」から始まった話合いが地域のたくさんの方の力で形になっていきました。会議に参加されたみなさんがそれぞれの想いを桜に込めてくださいました。

Story4 医療福祉を考える会議 桜に書かれた想い

地域と事業所の連携や思いの見える化は、鮮やかな色合いとなり、会議に彩りを与えていただける。

桜に書かれた想い

  • ・いろいろな立場の困りごとを共有できてよかった
  • ・地域や事業所の垣根が低くなっていく取組
  • ・他人ごとでなく我が事と考えられる意識改革がすばらしい
  • ・「助けて」が形になっていくことを見ていて気持ちが温かくなった
  • ・いろいろな問題がありますが、話し合いが始まり、行動に移り実際に聞き合いが始まるストーリーが素晴らしい!
  • ・なんとかしようが形になる地域
  • ・優しい一言で助け合い繋がれる優しい山田
  • ・地域と事業所の助け愛♡が光る山田学区
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